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                  第16回大学評価委員会議事録

1 日   時  平成14年10月22日(火)14:00〜15:30

2 場   所  学術総合センター12階 1212,1213

3 出 席 者
 (委   員)青山(佳),磯部,内永,小野田,加藤,岸,後藤,佐藤,
        清水,杉山,鈴木(昭)鈴木(清),鈴木(賢),舘,徳田,
        外村,中島,西野,マルクス,山野井,吉田の各委員
 (事 務 局)木村機構長,荒船副機構長,福島副機構長,
        川口評価研究部長,山本管理部長,安間評価事業部長 他

4 前回の議事録の確認
前回の議事録を確定版として配付した。

5 議   題
 (1)大学評価実施大綱について(案)
 (2)自己評価実施要項について(案)
 (3)関係団体等に対する自己評価実施要項(案)等の意見照会の実施につ
   いて

6 議   事
 委員長が都合により欠席のため,大学評価・学位授与機構大学評価委員会規
程第2条3に基づき,副委員長が議事進行を行った。

(1)大学評価実施大綱について(案)

○副委員長 はじめに,前回ご審議いただきました大学評価実施大綱(案)に
 ついて,事務局からご説明願います。

●事務局 <資料説明>
  資料2,それから3,4をご覧いただきたいと思います。前回8月1日に
 ご審議いただきました実施大綱でございます。前回ご審議いただきましたも
 のを踏まえまして,各専門委員会,即ち人文学系,農学系,経済学系,総合
 科学それぞれの専門委員会において,専門的見地から自己評価実施要項をご
 審議いただいたものをまたフィードバックして,今回お示ししているもので
 ございます。なお専門委員会の際には,いろいろな御意見が出ました。たと
 えば例年でございますけれども,当機構で行う評価が,各大学がもつ目的・
 目標に即した評価であることについていろんな考えがあるのではないかとい
 う御意見,また研究水準判定と大学の目的・目標とがどういう関係にあるの
 かという御意見,さらにはちょうどいま大学評価は動いている最中であるか
 らかもしれませんが,機構で行う評価というものが資源配分にどのように関
 係あるのかという御意見がありまして,こういったことを踏まえながら,資
 料2に反映させております。また併せまして資料3を御覧ください。
  対象機関から自己評価書を出していただきました段階をもちまして平成1
 3年度の評価に,どのような問題等があったかを照会いたしました。資料の
 2ページ目に回答状況を示してございます。記載されておりますとおり,対
 象機関数は113機関ございますが,その中から回答をいただきましたもの
 が98機関,86.7パーセントという回答率です。この中の回答数の中に
 は「意見がない」という回答をいただいたものも含まれております。これら
 の機関からどういった意見をいただいたかを概略整理したものが資料3にな
 ります。「総括的な意見」,「自己評価の方法に関する意見等」,「水準に関す
 る意見等」など書かれております。右側にはそれぞれの意見をどれくらいの
 機関からいただいているかを記しております。
  次に資料4でございますが,関係機関からいただいた意見を項目ごとに整
 理したものでございます。1ページ目から3ページ目までは,全学テーマ,
 分野別教育・研究に共通する項目をまとめさせて頂いたものでございます。
 4ページ目,5ページ目が全学テーマ別に関する項目,6ページ目が分野別
 教育評価に関する項目,7ページ目に分野別研究評価に関する項目がござい
 ます。
  資料2でございますが,8月1日にとりあえずおまとめいただきました実
 施大綱につきまして,14年度専門委員会でいただきました御意見,それか
 ら平成13年度着手の専門委員会の評価作業の過程においていただいた御意
 見,そして13年度着手の対象機関から自己評価が終わった段階で頂戴した
 御意見,こういったものを踏まえまして,所要の改訂を加えたものをご説明
 させていただきます。1ページ目をご覧ください。最初の「はじめに」でご
 ざいますが,これは全面的に書き換えさせていただきました。「はじめに」
 の部分は平成12年,13年にもございますが,両年ともに同じ文書となっ
 ておりました。中身といたしましては,機構の創設の経緯や大綱ができた流
 れといったものが2年間続けて書いてございましたが,書き改めまして,こ
 の平成14年度の大綱ができるにあたった経緯を,よりはっきりさせたとい
 うのが一点でございます。もう一点が,第3段目でございますが,この大綱
 というものは評価全体の中の根幹になるものである−−−具体的には評価に
 あたりました各大学や対象機関が自己評価を行った際に使う,自己評価実施
 要項でございますとか,評価担当者が使う手引書というものがございますが,
 これらの自己評価実施要項,手引書もこの大綱に沿ったものであることを示
 しています。
  2ページをご覧ください。表がございます。評価区分ごとの評価項目でご
 ざいますが,資料4の4ページ目に関係する項目でございます。そこにござ
 います通り,全学テーマ別評価の評価項目に関しまして,当初は−−見え消
 しになってございますが,−−「実施体制及び活動」,「活動の実績」,「改
 善のための取組」という項目にしておりました。それを,特に改善システム
 の整備機能状況について,一番上の「実施体制」のなかで評価していくとい
 う形にしてございます。それと共に,全体のバランスを見る観点から,「実
 施体制」,その次が「活動の内容・方法」,「活動の実績」という3つの項目
 で整備してございます。6ページ目でございます。事前調査でございます。
 従来ですと具体的な評価を行う前に各対象機関に目的・目標を出していただ
 きまして,具体的な傾向を各機関にフィードバックしておりました。その際,
 提出期限を4月末という形でお願いしておりましたが,実際には回答が5月
 の連休明けになるようなことがございまして,専門委員会でなかなか具体的
 なご議論をいただくことができないという状況がありましたし,各大学に戻
 す時期が遅くなるということもございましたので,今回は提出期限を4月中
 旬という形で前倒しさせていただき,各対象機関に戻す時期も5月末までと
 整理させていただきました。
  続いて7ページです。ここには書いてございませんが,評価の結果の公表
 についてでごさいます。確定した評価結果につきましては,概要や評価報告
 書をまとめるということで,平成12年度着手につきましても,評価全体に
 ついての概要をまとめました−−オーバービューと端的に申しておりますけ
 れども−−これをまとめまして,マスコミ等に公表させていただいておりま
 すので,単に各大学の概要,評価報告書だけでなく,全体の概要版といった
 ものも作成することを後ろに付け加えさせていただきたいと思います。
  8ページをご覧ください。全学テーマ別評価の概要をお示ししてございま
 す。大きく箇所があるように見えますが,これにつきましては平成14年度
 専門員会での審議の過程におきまして,多くの意見から,具体的になぜ「国
 際的な連携及び交流活動」を評価する必要があるのか,もう少し分かりやす
 い形で社会に公表する必要があるんじゃないかといった御意見がございまし
 て,それを踏まえて書き換えたものでございます。具体的には下線部が書き
 換えられたものでございますが,ご覧いただいて分かるとおりそれぞれ今後
 について「一層の推進が望まれている」ということを明記しているところで
 ございますし,一番下にございますとおり,このような社会的要請状況のな
 か,こういった活動に対する評価を行っていくことにより,「教育研究活動
 に役立てる」という趣旨も明確にしたものでございます。その下2番の項目
 でございますが,今般の大学の再編統合に伴いまして,山梨大学,それから
 図書館情報大学の統合に伴いまして,短期大学を除く99大学が97大学と
 なってございます。続きまして9ページでございます。ここの項目は先程の
 2ページ目と同じでございます。全学テーマ別の評価項目の書き換え内容を
 再度述べたものでございます。
  続いて10ページ目でございます。分野別教育評価でございますが,この
 3番目,実施につきましては先程ご説明しました事前調査に関するものでご
 ざいます。その下4の(1) ○1(○で囲まれた数字1,以下同じ)でございます。
 ここの下線部でございますが,教育の実施体制の部分に,それは機能してい
 るかという項目が入ってございます。従来から教育の実施組織については整
 備され,機能しているかということを併せてお聞きしたかったのでございま
 すが,実際上13年度状況をみましても機能状況はなかなか自己評価書に出
 てこない,といったことから,機能状況について明確にお示ししたところで
 ございます。11ページの○2でございますが,ここも同様に実施状況を示
 してございます。また○2○3○5でございます。従来では施設・設備に関す
 るものでございますが,特に○3のところ,教育評価の成績評価面の取組に
 関しましては,従来,○2の項目と施設・設備の整備状況と活用状況を分け
 た項目で記入するようにしており,これはなかなか自己評価する際にも難し
 いという御意見がございましたものですから,両方一緒に整理をして,下線
 部にもございますように施設・設備が整備され,またそれが適切に活用され
 ているかという施設・設備に関する項目を○3で整理させていただきました。
 また○5の項目につきましては,学習に対する支援,ここでも施設・設備が
 関係する訳でございますが,自主的な学習に関する環境ということでの「施
 設・設備の項目」に整理してございます。 
  続いて分野別研究評価関係,13ページ以降でございます。13ページの
 (2)は従来,「諸施策」「諸機能」という項目がございましたが,ここについ
 てなかなか分かりにくい表現等ございましたので,記述を明確にしてござい
 ます。続いて,総合科学の特例を書き加えてございます。他の研究評価では,
 その組織にいらっしゃる先生方,個々人の研究評価の業績を積み上げまして,
 その組織の状況を把握していたのでございますが,総合科学の場合は,対象
 領域も多岐にわたること,それから総合科学という分野を作ったという趣旨
 を明確にするというところから,〈総合科学プロジェクト〉という概念をも
 ちだしまして,プロジェクトごとの業績をもとに判定することをここに明記
 しているものでございます。最後でございますが,22ページ目でございま
 す。これも各対象機関等から多くの意見をいただいたのですが,水準を明確
 に示す表記方法,これは平成12年度は4段階で表示しておりました。平成
 13年度から5段階で表示してございますが,5段階の中の2番目と3番目,
 「おおむね貢献(達成)」と「かなり」というものがございましたが,表現
 がかなり分かりにくい,むしろ「かなり」と「おおむね」が逆ではないかと
 いう意見がございました。また,後半部に「改善の余地もある」等といった
 表現もございましたが,整理させていただきまして,水準をわかりやすく示
 す記述項目としましては5段階の表示というものは,内容も「十分に貢献し
 ている」,「おおむね貢献している」,「相応に貢献している」,「ある程度」,
 「ほとんど貢献していない」,という5段階の水準としてございます。実施
 大綱については以上でございます。

○副委員長 それでは,平成14年度実施大綱に関してご審議いただきたいと
 存じます。

○ 現在実施中の工学の教育評価においても,「おおむね」と「かなり」の関
 係が分かりにくく混乱を招いています。それから,貢献の程度において「ほ
 とんど貢献していない」,「ある程度貢献している」の間に「あまり貢献し
 ていない」を入れてはどうか。「相応に貢献している」というのが中位だと
 しますと,「十分に貢献している」の反対が,「ほとんど貢献していない」
 というのは分かるのですが,「おおむね貢献している」の反対が「ある程度
 貢献している」というのは対称性としておかしいのではないでしょうかとい
 う意見も出ていました。

●事務局 この点につきましては各専門委員会でもいろいろ御意見をいただい
 たのですが,事務サイドでもどういった表現がいいのかということについて
 議論したのでございます。けれども,最終的に13年度につまして無理をし
 て上から順番につけさせていただいているといったところがございます。特
 にいただいた御意見の大半が2番目と3番目,「おおむね」と「かなり」の
 ところに大きな混乱を生じている。一方で「おおむね貢献している」という
 表現につきましては12年度から使っている表現でもありますので,変更し
 過ぎても混乱が生じるのではないかということから,「かなり」という文言
 を「相応」に変えまして,全体を整理いたしたところでございます。

○ 先程の御意見でございますけれども,私も「おおむね」と「相応」がどう
 違うかピンとこないですけれど,それは「改善の余地」と「改善の必要」と
 いった後ろの言葉の方である程度分かるという気がします。

○ 平成13年度の評価,12年度の評価もそうだったのですが,工学系に限
 らず,全ての評価区分で改善の必要があるという言いまわしを用いていまし
 たが,評価水準を出すに当たって,対象機関から「改善」というのは何なの
 かということをきちんと示して欲しい,という御意見を頂戴しています。表
 現ぶりとしては,同じ内容を2回繰り返していることになっておりますこと
 から,ここのところを整理しております。

○ 難しいかもしれませんが,私たちのグループでは,「ある程度貢献してい
 る」,「ほとんど貢献していない」の間に何かいれていただくと非常に評価
 しやすいという意見がありました。

○ 評価の方法に関することですけれども,「貢献」という言葉は評価でない
 気がします。何かしなければいけないということがあって,「達成したか」
 「達成しないのか」というふうに評価しないと,何をやってもそれなりの貢
 献ということになると思います。投資してお金を使い人を使うわけですから,
 それに対して見合うだけの評価というか,こういうことがやりたいんだとか,
 ちゃんとやったんだとか,それ以上やったんだとか,以下だったんだとか水
 準を明確にしていただきたい。ただ単に「貢献しました」というだけではな
 く,なぜここで「貢献」という言葉を使うのかご説明いただけますと,分か
 りやすいのですが。

○ 今回は大綱案の一部を改正するために資料を用意しています。資料2のと
 ころで改善点の抜粋のところをご覧になっていただきたいのですけれども,
 22ページにありますように,「貢献」だけを取り出していますけれども,
 目的・目標への取組のようなものを「貢献している」というように使ってい
 ます。したがって目標,アウトカムのようなものですと,「達成」という言
 葉を使う。機構の評価は大学の目的・目標に照らして,達成度を評価します。
 その目標を実現するのに取組んでいる状況を目標の達成に貢献しているとい
 う言葉を使う。目標自体がアウトカム的なものの場合には,「達成」という
 ふうに言葉を使おうということです。「貢献」という言葉だけを使うと違っ
 てしまう。また,21ページを見ていただくと,この案で言っているのは,
 真ん中あたりに一つ目の項目として,「目的・目標の実現への貢献度の状況」
 がございますが,ある項目についてこれをやったときに,最後につける文章
 をどうしようかという問題です。
  先程の御意見のように,私も二つ示したほうが分かりやすいと思ったんで
 すけれども,議論してくると,ここではある一つの項目について水準の評価
 を,目的・目標への貢献度なり達成の水準を示す技術として使うので,状況
 を示すだけでいいのではないかと思われます。改善点については,特に優れ
 た点・改善点を別に指摘する,これがまた評価ですので,そういう意味での
 改善点を示すということでいいのではないかと。言葉だけをみるともうひと
 つ欲しくなりますけれども,この評価項目の目的・目標への貢献度あるいは
 それ自身の達成度,あるいは機能の程度ということで言えば,これでよろし
 いのではないかと提案させていただきました。

○ 「貢献」という言葉を使うときと「達成」という言葉を使うときと,「機
 能」という言葉を使うときと,うまく言い分けているということでしょうか。

○ 資料2の例えば10ページの分野別教育評価の方をご覧いただきますと,
 この評価では評価の多面性を確保する点から教育活動について多面的な項目
 を設けています。どういった項目があるかと申しますと10ページにありま
 すように「教育の実施体制」という項目でどうか,「教育内容面での取組」
 でどうか,それから「教育方法及び成績評価面での取組」の達成でどうか,
 「教育の達成状況」はどうかと,そうしたような項目がいくつか立っており
 ます。例えば目標として,ある能力を育てるという目標を立てたとする。そ
 うするとそれを実現するために「実施体制」という項目である取組をしてい
 る,それを総括をしてみると,能力を育てるという目標に対してこういう取
 組が貢献しているという見方になるんではないかと。それに対して11ペー
 ジにある「教育の達成状況」,これは能力自身が目標を達成しているかを見
 るので,「おおむね達成している」という言い方になるのではないかと,そ
 ういう使い分けをしています。

○ あまり言葉をいろいろ変えないほうがいいじゃないかと思いますけれど
 も。「貢献」であれ,「達成」であれ,「機能」であれ,ある目的に対して至
 ったか至らないかといった議論だと思います。むしろそこはもっと言葉をシ
 ンプルにした方がいいのではないでしょうか。言葉をいろいろやると,結局
 分からなくなるのではないかと思います。せっかく評価されるのですから,
 ここのところをむしろ言葉で達したのか達しないのかをはっきりさせなけれ
 ばならないのではないでしょうか。

(副委員長が都合により退席。委員長指名により,以後,委員長代理が議事を
 進行した。)

●事務局 いまありましたご質問,いろいろ御意見はあるかと存じますが,資
 料6−2の35ページをご覧ください。別紙4がございますが,それぞれの
 項目について,程度を示す項目として例示をしてございます。「実施体制」
 については取組がどう貢献しているのか,「教育内容面」「教育方法及び方
 法成績」がどう貢献しているのか,(6)になりますとシステムになりますの
 で,システムがどう機能しているのか,それぞれの評価する項目の種類に応
 じて分けるということがあると思います。

○ 経過がわからないところもありますが,社会に対して分かりやすいという
 ことをはじめに挙げていて,私自身もこれを見て分かりにくいと思ったのは,
 ひとつはさっきおっしゃったように目標という期待値に対して期待値どおり
 できたのか,期待値を上回ったのか,それとも下回ったのかというところが,
 評価のポイントであると思いますけれども,「十分に」「おおむね」「ある程
 度」といった場合に,何が期待値相応であったのか分からないというか。こ
 この委員会では,相応に貢献というところが期待値だったということにして
 いるのかとか,そういった形になってしまうと思います。単純にABCでBは
 目標にいった。Aは目標をはるかに超えてがんばった。Cは目標にいかなか
 ったと行った感じで評価は行えると思います。あまりに国語の専門家でない
 と分からないような評価だとまずいのではないかと思いました。

○ 先程おっしゃった文書,35ページですか,貢献しているという言葉を使
 ってますけれども,これは自分が主体になって何かをやったのではなくて,
 誰かがやることに対して貢献しましたというように私なんかは見えます。だ
 からそのことをしたのか,しないのかというふうにしたほうが分かりいいと
 思います。考えようによっては,そういうことに貢献したことはしたことに
 なるということもあるのですけれども,もっとスカッと言い回せるのではな
 いかと思います。

○委員長代理 ありがとうございます。この部分だけをとりだすとたぶんいろ
 いろあるかと思います。それから,先程おっしゃられたのは3段階というこ
 とですか。

○ 別に3段階ということではありませんけれども,BがBマイナスであった
 り,CがCマイナスであったりといったようなことがあってもいいですけれ
 ども,いったい何が目標期待値どおりであったのかというのは,これだと分
 からないような気がします。

○委員長代理 現実には1点2点3点4点というある意味では層構造になって
 おります。観点からそれぞれ集合体が上に上がっていくような形にしてある
 ので,評価の項目によって言葉として受け入れやすいようにすると,事務局
 からご説明があったようになるんではないでしょうか。

○ 実際評価作業をしている立場から非常に議論があったひとつを例としてご
 紹介いたしますと,教育では学生がどういう能力を達成したかというのが最
 終的な目標であるかといえます。学生の達成度が主たる目的で,教官が講義
 するというのは学生が目的を達成する手段であるわけです。しかし現実は,
 その講義が100パーセントなされていればそれでいいという,つまり手段の
 達成度がどうかと言っているわけです。本来の目標に対してその手段がどう
 貢献したかという話が出てこなかった。つまりよく言われるのは,教官が自
 分の講義をとにかく一生懸命やるのですが,その講義が本当にちゃんと学生
 に伝わって,学生が本当にこの能力をもったかどうかということは伏せられ
 てきた。教官は一生懸命やっているということだけではまずいのではないか。
 そういう意味で教官が一生懸命やっているということが,本来の学生の目的
 達成にどれだけ貢献しているかとしないと通らないだろうという議論だった
 と思います。

○ お話しの趣旨はよく分かりましたが,その場合には学生がこのレベルにあ
 るというのが目標で,そのレベルになったのかならないのかという議論だけ
 になったのではないかと思うのですが。

○ それは,学生の達成度で評価するわけです。しかし,その達成のためには
 いろいろな手段だとか設備だとか要るわけですし,いろんな教育に必要なま
 わりのものをそれなりに積み上げていかないと最後の達成度までいかないわ
 けです。そういうことで達成度そのもの,アウトカムそのものと,そのまわ
 りのものをそれぞれ評価しないとならないわけです。

●事務局 只今,強い御意見が出されました。私も個人的には御意見を理解で
 きるのですが,私どもの機構で大学評価をやるようになった経緯並びに,そ
 れをめぐる環境について御説明申し上げたいと存じます。私ども機構が大学
 評価をやることになるにあたり,急遽,創設準備委員会が発足いたしました。
 この時は急なことで大学のほとんどは極めてネガティブでありまして,いか
 に評価の実施を認めてもらうかということを終始念頭におきながら議論いた
 しました。御指摘のあった水準を分かりやすく示す記述方法についても,委
 員会の下におかれたワーキンググループではいっさいまかりならんという議
 論でありました。私どもはそれでは評価としては成り立たないだろうという
 ことで,やっとの思いで今の様な水準の記述を加えて頂いた次第です。もっ
 とはっきりしたらいいじゃないかという御意見が出たことも理解できるので
 すが,そういう経過があったということを一言申し上げておきたいと存じま
 す。それと,現在のはあくまで試行の段階でありまして,後で御説明申し上
 げますが,平成15年度からの本格実施が独立行政法人化の関係でできなく
 なりましたので,今後の改善に結びつけるということでお認めいただければ
 と思います。それから,先程の御意見についてですが,試行の最後というこ
 ともありまして,私どもとしましては少なくとも試行段階では連続性を確保
 したいと考えております。大学の方も次もおそらくこうやってくるだろうと
 いうことを覚悟しておられますので,あまり変えたくないということで5段
 階の改善の部分はとってしまいました。「おおむね」と「相応」,非常に内
 部で議論になりましたが,いずれにしても連続性を考慮しつつ,評価員,そ
 れから専門委員の先生から寄せられた御意見,さらには対象機関から頂いた
 御意見を最大限活かし,こういう形に致しました。いろいろ御意見もあろう
 かと思いますが,できれば平成16年度に向けてのご議論としていただけれ
 ばと思います。今後,私どもとしても内容的にも詰めてまいりますし,大き
 な検討会議も作りますので,そこでもご議論いただきたいと考えております。

○委員長代理 ありがとうございます。そういう機構の方のお考えを伺いまし
 てこちらのほうでもこの実施大綱につきまして,大事な問題は見ていただけ
 たと思いますので,この方向で,進めていきたいと思います。

○ 教育の現場におります立場から今の件について精力的に検討していらっし
 ゃるということですのでその場で申し上げてもよろしかったのですが,今う
 かがっていると教育の現場でネガティブな問題があってそれを超えていくこ
 との必要性もある中で合意をしてきたということですが,学校現場,高校を
 含めて出てきているのはこの点です。教員側が十分に自分の目標を達成した
 かどうかということと,それから学生・生徒の側が十分に学校が求めるよう
 な力を育成してきたかどうか,学校の管理者としてまたは経営する側として
 どうかということで自己評価させると必ずずれが出てきます。そのことが結
 局,今の貢献度というところに現れていると思います。これは確かにそれぞ
 れの自己評価も大事ですが,全体としてその評価が目的・目標の達成のため
 にどうなっているかということで社会的な客観性をもって次のステップにい
 くための評価であると考えれば,今のことは非常に大事な観点だというふう
 に考えます。これでいいということではありませんが,やはり教育の現場の
 深さの違いを表す指標を作っているということを,社会的な客観性をもつた
 めにどういう形で評価していくかということで企業の方たちの観点とか社会
 全体の観点とかを今後どう活かしていくかということで進めていただければ
 よいのではないかと思いました。

○委員長代理 ありがとうございました。教育という問題は社会の普通の基準
 とはちょっと違う部分があることは実際,間違いない。さりとて,一般の基
 準に沿って行うという大変難しい問題であると思います。それでは,議題の
 2番目で自己評価実施要項について,この資料についてご説明をお願いいた
 します。

●事務局 <資料説明> 
  資料では4番の資料,5番6番の資料をご覧ください。先程ご覧いただい
 た資料4,各平成13年度対象機関から自己評価が終わった段階で御意見を
 頂いたものを整理したものでございます。それを先程もご紹介しましたが,
 項目ごとに別表にしましたものが5−1から5−4の資料でございます。4
 の資料の1ページ目から3ページ目まで,即ち全学テーマ,教育評価,研究
 評価までを整備しましたものが資料5−1になります。そして資料4の4ペ
 ージ目から5ページ目の全学テーマ別評価に関するものを整理したものが5
 −2,資料4の5ページ目に関わるものを整理したものが5−3,資料4の
 6ページ目に関わるものを整理したものが5−4というふうにご理解いただ
 きたいと思います。
  まず5−1の資料でございますが,これは全学テーマ,教育評価,研究評
 価に共通的に関わる事項を整理してございます。項目としては4点ございま
 す。ABCDと横にアルファベットがふってございますが,一番目でござい
 ます。目的と目標の関連,対応関係をそれぞれの分野の自己評価実施要項の
 なかで整理してございます。平成12年度,13年度に評価を実施して参っ
 たわけでございますが,残念ながら目的・目標,機構で行う評価の根幹でご
 ざいます,各対象機関が有する又は整理した目的・目標でございますが,そ
 の目的・目標の対応関係がなかなか各対象機関でまだ十分に整理していただ
 けてないということがございます。目的・目標の対応関係がはっきりしない。
 目標が定まっていないということになりますと,具体的な評価作業も進まな
 いということになってしまいます。評価者の方で各目標を立てたり,目的と
 の関係を整理するということもまたできないことでございますので,そこら
 へんをちゃんと整理するという意味で,まず,全学テーマ別評価につきまし
 ては,対象となる活動,その活動ごとに目標を整理したものという形で,対
 象となる活動と目標の分類整理表というものを記載してございます。資料6
 −1の23ページ目の表が加わってございます。新しい様式といたしまして
 23ページにございますが,「対象となる活動及び目標の分類整理表」,左
 側に「活動の分類」,それに対応する活動,対応する目標という形に整理さ
 せていただいて,それが対象機関の方でも整理をしやすく,評価をする側に
 とっても見やすいという形の整理をしてございます。他方,分野別の教育評
 価,研究評価に関しましては,同じく様式の整理をいたしました。例えば教
 育評価でいきますと,資料6−2でございますが,26ページ,27ページ
 をお開きいただきたいと思います。そこに目的・目標の様式がございます。
 そこの2をご覧頂きますと,「教育目標」の下にそれぞれ(1)(2)とございま
 すが,それぞれ下にその目標が関係する目的を提示していただくという案で
 ございます。27ページですと,それぞれの観点のなかに,例えば観点B,
 「分析結果」というところがありますが,それがどの目標と関係するのかと
 いうことをはっきり書いていただくことを明示してございます。
  続きましては5−1に戻りますが,2番目のところでございます。さきほ
 ど,大綱のときにもお話ししました通り,目的・目標の事前調査の早期化,
 従来5月末までに目的・目標を事前に提出していただき6月に返すという形
 にしておりましたが,これにつきましては事前調査の回答期限を4月中旬と
 していただきまして,フィードバックの時期を5月末という形で,各対象機
 関のほうで目的・目標の校正,改定の時期を十分にとるようにしてございま
 す。関係部分はご覧のとおり全学テーマ別ですと2章,教育・研究でも書い
 てございます。続いて3番目の共通項目ですが,Cの観点の例示,一般的に
 想定できる観点の例示という形で全学テーマ,教育評価,研究評価,総合科
 学ともに整理してございます。例えば教育評価でございますと,目的・目標
 に関しまして,それぞれの対象機関に,観点ごとの3年ごとの達成状況を判
 定してもらっておりますが,従来ですとその観点が自己評価実施要項のなか
 での大きな観点とそれから比較的小さな観点,一般的な想定される観点と必
 要に応じては設定される観点が並べられたわけでございますので対象機関の
 ほうで,必要な観点だけ,一般的に想定される観点だけを書いてくるところ
 と,目的・目標に関わらずというと語弊がありますが,全部の観点を載せて
 くるところもありますので,そのあたりの足並みを合わせるといいますか,
 各大学での特色をもう少しはっきりさせるといった意味も含めまして,観点
 の例示,一般的に想定される観点の例示のみという形にさせていただいてお
 ります。これに関しましては,資料6−2の37ページをお開きいただきた
 いと思います。同じような項目が全学テーマの要項にも研究評価の要項にも
 ございますが,ここに評価の観点名でございますが,枠で囲ってあるところ
 の一番上の行,最後のところですが,自己評価を行う際に用いる観点として,
 「一般的に想定できるものを例示しています」として例示してございます。
  4点目の共通項目ですが,「自己評価の記述分量の柔軟な設定」というの
 がございます。従来ですと自己評価の記述分量については各評価区分ごとに
 字数の枠を設定していたのでございます。ただし,対象機関からの御意見等
 をうかがいますと,総合大学の場合と単科大学の場合で記述の書き方が変わ
 ってくるとか,また大学によってこの項目については多く書きたい,この項
 目についてはさらっと送りたいといった御意見もございました。このため,
 14年度からは全体にいただく量といったものを設定する一方,各項目ごと
 の分量というものを決めまして,全体の総字数の枠内ならば,各項目ごとの
 記述分量についてはそれぞれ各大学ごとの状況におきまして柔軟に対応して
 いただくということを明記してございます。これについては全学テーマ資料
 6−1の資料ですと24ページをお開きいただきたいと存じます。ここに自
 己評価結果と言う形で下線を引いてある箇所がございますが,最大4,500字
 程度を目指す。全体では,最大27,000字にしようと,二つの基準を示してご
 ざいまして,それぞれのなかで大学ごとの状況を把握いたしております。
  また,この他にここに書いてございませんが,本文中のデータの取扱いと
 いうところについて,取り上げさせていただきます。従来ですと自己評価を
 していただく際に,その根拠として出していただくデータが書ききれない場
 合,こういった場合を相談していただく事例とさせていただいておりました。
 ただ具体的には各対象機関からですと,刊行物の該当部分を根拠として用い
 たり,データの分量が大きすぎてなかなか入れ込めない,本文が分断されて
 しまうといった場合もあるといったことがありますので,そういった面につ
 いても,データがうまく提示できないという場合には機構に連絡して欲しい
 ということを明示してございます。これが共通のところでございます。
  続いてそれぞれの全学テーマ,分野別教育評価,研究評価のそれぞれの状
 況についてでございますが,まず全学テーマでございます。5−2の資料と
 6−1の資料でございます。5の資料には共通の部分についても触れてござ
 います。というのは,この後にもご説明いたしますが,対象機関に意見照会
 いたしますときに,それぞれ全学テーマ別自己評価実施要項のあとに5−2
 の資料をつけ,教育評価のあとに5−3の資料をつけといった形にそれぞれ
 対象機関のほうで何が変わったかということを明示してございます。その中
 で,全学テーマ別のポイントとしましては4点ございます。まず資料6−1
 の10ページ目,11ページ目をご覧ください。他の評価ですと,「要素」
 というものを出しましてございますが,全学テーマ別評価としましては,「活
 動の分類」を単位とした評価に変更して自己評価の統一をはかるということ
 がございます。2番目でございます。13ページになりますが,テーマの捉
 え方と目的との統合ということになります。従来ですと全学テーマの場合,
 テーマが各大学の教育研究活動の中でどのように捉えられるかを「とらえ方」
 としてまずお示しして,その下に目的・目標の整理という項目を設けたので
 ございますが,対象機関から「とらえ方」と「目的」との関係がなかなか分
 かりづらいというご指摘がございました。そこで13ページにございますと
 おり,目的・目標の整理という形で「とらえ方」と「目的」を統合しまして
 整理いたしました。続いては5の2の資料,2ぺージ目でございますが,6
 −1の資料ですと16ページでございます。そこに2として表をご覧頂いて
 おりますが,「特に優れた点及び改善点の判断」となってございます。これ
 については12年度,13年度もこのようにしたわけでございますが,特に
 平成14年度の「国際的な連携及び交流活動」の対象となる活動が多岐にわ
 たるということから,その判断の効率をはかるという意味から大学等の参考
 として,資料として表にまとめたものでございます。4番目の項目でござい
 ます。さきほど大綱の際にもちょっとお話ししましたが,自己評価書の様式
 のフォーマット化です。具体的には20ページ以降をご覧いただきたいと思
 いますが,そこでご覧いただけますように様式,それから記述要領を見開き
 としてお示ししまして,各対象機関が効率的に自己評価書を作成できるよう
 にしていくものでございます。これが全学テーマ別でございます。
  続いて,分野別教育評価につきましては,資料5−3と6−2でございま
 す。これは大綱のときにも簡単にお話ししましたが,「要素」を統合したと
 いうことでございます。6−2の10ページ目をご覧頂きたいと思います。
 この(3),(5)の項目につきましては先程大綱にもありました施設・設備に関
 係することですが,施設の整備と活用,両方まとめて評価するという観点か
 ら,従来,「教育内容面の取組」,(2)でございます,それから(3)「教育方
 法及び施設評価面の取組」という形で施設・設備に関する項目を分けていた
 のでございますが,それを(3)に統合いたしまして,この「教育方法及び評
 価面」での取組のなかで施設・設備が整備され,それが適切に活用されてい
 るかということも併せて判定することを具体的に示してございます。また,
 (5)では「学習に対する支援」の中で,施設・設備のことをききますが,こ
 れは自主的学習環境という形での施設・設備活用状況ついてお尋ねしている
 ということでございます。
  続いて分野別研究評価でございます。5−4と6−3になります。研究評
 価関係でいきますと,個人別研究活動判定表等の提出方法を書いています。
 資料6−3では26ページから27ページをご覧ください。従来ですと,個
 人別研究活動判定方法,これについては自己評価書がまとまった後で自己評
 価書とは別に,説明会の際に補足資料として配付していたのでございますが,
 各対象機関に対する利便性ということ,また周知することを含めまして,自
 己評価実施要項のなかに記載してございます。またこれにあわせまして26
 ページ一番上に提出部数一覧とございます,(3)をご覧頂きたいのですが,
 代表的研究活動業績がございます。それぞれ個人別の業績判定をするときに
 代表的な業績を5点以内提出していただいておりますけれども,従来ですと
 具体的な研究物1部づつの提出をお願いしておりましたが,実際はこうなる
 と判定の方々に回し読みをしていただいたりコピーをとったりといろいろな
 ご迷惑をかけております。そうした観点から今回からは3部づつお願いする
 という形にしてございまして,これについては実際に自己評価実施要項を送
 付する際には別途ご通知申し上げる予定にしております。
  資料6−4をご覧いただきたいと思います。研究関係でもう一点ございま
 すが,22ページをご覧ください。総合科学における研究水準の判定方法の
 方でございます。そこに記載されている通り,総合科学というものが「ひと
 つの学問分野では対応できない問題や,複数の分野が相互に関連する問題に
 挑戦的に取り組んでいる分野である。各対象組織が総合科学という組織を編
 成することによって目指した新たな方法を明らかにし,その達成状況を明ら
 かにしていくことが重要である。」そうした観点から,下から5行目にござ
 いますが,「組織の目的に合致した研究を意味し,共同研究のみならず個人
 単位の研究を含めて“総合科学型プロジェクト”という」ものを明記し,総
 合科学型プロジェクトに対する判定をすることで組織の状況を把握するとい
 う方式から出るところでございまして,その点が総合科学のポイントとなっ
 ております。実施要項の説明は以上でございます。

○委員長代理 十分な議論ができませんが、今日がファイナルではございませ
 ん。今日皆様にざっと見ていただいて,関係各団体にご提示してご意見をい
 ただき,それらを集約して機構の方でまとめ直しをいただいて,次回の評価
 委員会でファイナルの議論をしていただくという手順となっております。そ
 れまでの期間に,私ども委員の方でも,分野別教育評価や研究評価のところ
 などをご検討いただいて,ご意見を機構の方にお知らせいただけると,機構
 としても助かります。また,特に大綱につきましては,基本的なガイドライ
 ンですので,ご意見などもいただければ,次回のファイナル議論への準備が
 できるのではないかと考えています。分野別の教育や研究については,ひと
 つひとつ議論をするといくら時間があっても足りませんし,色々なお立場で
 さまざまな思いがおありでしょうから,今日は機構の方のご説明をいただい
 た案で諸機関からのご意見をいただく作業に入らせていただけたらと思いま
 す。

○委員長代理 それでは要項等の意見照会の実施についてという3番目の議題
 について,機構の方からご説明いただけませんでしょうか。

●事務局 <資料説明>
  資料7でございます。今委員長代理から御説明がありましたが,この大綱
 ならびに自己評価実施要項についてはこの場で確定ではございません。これ
 から各関係団体等にご照会いたしまして意見をいただくことになっておりま
 す。12年度,13年度についても同じような手順を踏んでございますが、14年
 度着手についても同じように意見照会をいたします。ただ,従来の平成12,
 13年度と違うところといたしまして,資料7の照会先の中に太字になって
 いるところが,今回新たに照会先として付け加えているところでございます。
 具体的には,大学関係団体といたしまして,14年度から公立大学も対象とな
 りますので,従来の公立大学協会に加えまして,全国公立大学設置団体協議
 会を入れております。それから短期大学。短期大学については評価対象にな
 ってはおりませんが,幅広いご意見をいただくという意味で短期大学協会,
 国公立それから私立の短期大学協会にも合わせて照会をいたします。並びに,
 学校関係団体といたしまして,国立高等専門学校協会,初等中等教育との連
 携ということもありますので全国高等学校長協会の方にもご照会申し上げて
 ご意見をいただくことにしております。具体的には本評価委員会終了後から
 1ヶ月おきまして,11月22日を今のところの回答期限として考えており
 ます。いただきましたご意見につきましては各専門委員会にお戻しをいたし
 まして,その中でいただいた意見を踏まえてまた,ご議論をいただく。その
 ご議論いただいた結果を,次回の評価委員会にお諮りをいたしまして,最終
 的な決定とさせていただきたいと思います。

○委員長代理 ありがとうございました。各機関からの回答期限が11月22日と
 いうことを予定しておりますので,私ども評価委員からの意見もやはり11月
 22日までにご提供いただけると大変ありがたいのではないかと思います。
  それでは,以上の照会先が新しくかなり増えましたけれども,いかがでご
 ざいましょうか。何かアドバイスをいただけることはございませんでしょう
 か。
  無くなったところはないですね?

●事務局 経済団体が一緒になったことぐらいです。

○委員長代理 いかがでございましょうか。
(意見なし)
  特段ご意見がなければ,色々お考えいただいてのご提案かと思いますので,
 この照会先の団体にご意見を出していただくようにお願いしたいと思いま
 す。ありがとうございました。
  以上で審議事項は終わりましたけれども,機構の方から,ご連絡,ご説明
 いただくことがあろうかと思います。

●事務局 <資料説明>
  日程にもございますが,その他,まず1,2,3の3つの項目。資料で申
 し上げますと資料8,9,10についてご報告をさせていただきたいと思い
 ます。
  まず資料8でございます。公立大学設置者への公立大学評価の要請の有無
 に関する照会でございます。ご案内のとおり,平成14年度評価は公立大学
 も対象として行います。機構の評価につきましては,設置者の要請をもって
 行うものでございます。国立大学についての要請がまだ来ていない状況があ
 るわけでございますが,公立大学についても最終的な要請を各設置者にお伺
 いしたいということで,実は5月の段階で事務的に設置者に対して,その段
 階での状況をお伺いした経緯がございます。その状況が資料8の2枚目でご
 ざいます。ご覧いただけますとおり,全学テーマ,人文,経済,農学,総合
 科学のそれぞれについて,こういった大学から実施のご希望がなされており
 ます。今のところ機構としては全学テーマについては10機関,人文,経済,
 農学についてはそれぞれ3機関,総合科学2機関を予定しているという形に
 対してご覧いただいておりますとおり,人文については現在のところ想定し
 た数を超えた要請のお考えをいただいているところでございます。これは内
 々の事務的な数でございまして,正式にはどうかわかりませんが,最終的な
 数の調整については機構の方からはなかなか難しゅうございます。公立大学
 協会と連絡をとりながら,考えていくところでございますが,最終的にこの
 数が予定した数より増えた数となった場合にはまた,内容に応じて対応しな
 ければいけないと考えております。いずれにいたしましても資料8にござい
 ますとおり,10月下旬に正式な要請の照会を各設置者に対して行うことを
 ご報告申し上げたいと思います。
    続きまして資料9でございます。全学テーマ別評価教養教育の専門委員の
 再任についてでございます。机上のピンクのファイルの2をお開きいただき
 たいのですが,そこに大学評価関係法令がございます。その2ページ目に「大
 学評価・学位授与機構大学評価委員会規程」をご覧いただけると思います。
 その中に第2条第3項,「専門委員及び評価委員は原則として再任すること
 ができない」という規定がございます。
  全学テーマ別評価教養教育の専門委員の任期は2年間であり,今月末10
 月31日でその任期が満了いたします。この規程によりますと,再任はでき
 ないとなっておりますが,ご案内のとおり,全学テーマ別教養教育の評価に
 つきましては,範囲の広さ,大学により様々な状況があるとのことから,3
 年間にわたって評価をしております。実際に3年目に,具体的な評価作業に
 入っていただいているところです。こういったことを考えまして,規程にも
 ございますが「原則として」再任できないということなので,今回の教養教
 育については原則の例外に相当するということで,去る10月8日に開催さ
 れました運営委員会において,その枠中にございますとおり,例外的に全専
 門委員の再任を認めることでご決定をいただいております。このご決定を踏
 まえまして,全員のご再任をいただく旨の手続きを進めているところでござ
 います。この辺もご報告させていただきたいと思います。
  続きまして,資料10でございます。大学評価委員会評価員の選考につい
 てですが,13年度着手の工学系研究評価についてでございます。工学系研
 究評価については,すでに専門委員30名,評価員59名で具体的な評価を
 行っていただいているわけであり,評価員については本年5月13日付けで
 発令をしているところでございます。しかし実際に各大学から出されました
 自己評価書,またその研究業績を見ますと,従来の評価員では十分評価の判
 定が行いきれないということが出てきました。8月の中旬に部会ごとに調べ
 たときにそのような状況が出てきたものですので,急遽,選考委員会をお開
 き頂き,具体的な追加の委員8名の方をご推薦いただいたわけでございます。
 この8名の方についてはそれぞれ既に,具体的な関係作業をお願いしており
 ますし,本日午前中に開催されました専門委員会でその作業内容について御
 了承いただいたわけでございます。くり返しになりますが,研究業績判定に
 ついては専門委員のうち28名,5月13日づけの評価委員59名と今回新
 たにご推薦いただいた8名,この8名につきましては9月10日付けで発令
 しております。これらの合計95名で,計1287名の研究者の判定作業を
 行っていただいております。
  資料8,9,10については以上でございます。

○委員長代理 ありがとうございました。以上,評価員の選考等のご報告でご
 ざいます。今日のご報告事項の最後で,今後の大学評価のあり方に関する検
 討につきまして,これは機構長からご説明いただけますか。

●事務局 <資料説明>
  それでは少し時間をいただきまして,ご説明させていただきます。この機
 関が発足いたしましたのは平成3年でございまして,当時は大学の学位制度
 を補完する業務ということで学位に関する業務のみを行っておりました。そ
 れが平成10年の暮れから11年に入ってにわかに状況が変わりまして,1
 1年の国立大学長会議でございましたか,そこで突然,文部省(当時)から
 学位授与機構に大学評価の業務を加える,という発表がなされました。それ
 以来,国立大学の先生方に最も評判の悪い男として自己紹介をせざるをえな
 い状況に置かれております。平成12年4月に従来の学位授与機構から大学
 評価・学位授与機構に名称が変更になりまして,正式に業務のひとつとして
 大学評価というものが付加されたわけでございます。それ以来2年半しか経
 っておりませんが,その間の大学評価をとりまく環境の変化にはものすごい
 ものがございまして,正直申し上げてついていけなくなっている状況でござ
 います。これらの変化に対して機構が考えております対応についてご紹介さ
 せていただきたいと思います。
  まず一つは,平成16年度に予定されている国立大学の独立行政法人化に
 関わることです。グリーンブックといわれる報告書に,国立大学が独立行政
 法人化しますと国立大学法人を評価するために評価委員会が置かれることに
 なりますが,その中で教育・研究に関する事項は,同委員会の依頼を受けて
 機構が行う,機構の評価を尊重すると書いてあります。ということで教育・
 研究に関する評価は機構が行うことになろうかと思います。それが一つ大き
 な点です。
  それから二つ目でありますが,8月の答申で提言されております大学の質
 の保証のための第三者評価に関する件であります。この件については,大学
 全体を組織体として評価する,いわゆる機関別第三者評価とそれから現在盛
 んに世論をにぎわせております法科大学院などの大学の専門性をさまざまな
 分野から評価する,いわゆる専門分野別第三者評価,この2つの評価が行わ
 れることとなります。前者については全ての国公私立大学は一定期間ごとに
 文部科学大臣の認証を受けた評価機関の評価を受けなければならないことに
 なります。これが2点目でございます。
  これら大きな環境の変化を受けまして,機構では,次のようなことを考え
 ております。まず第1点目でございますが,中教審の答申を受けて,国公私
 立大学の機関評価並びに法科大学院の評価につきまして,現在開会中の臨時
 国会で関係法案が提出されます。法案が通りました暁には,中教審答申の趣
 旨や機構がわが国の評価の中核的機関としての役割を期待されている機関で
 あるとの認識に立ち,機構において国公立大学の機関別第三者評価ならびに
 法科大学院の評価についても実施する方向で検討したいと考えております。
 内部的には既に検討を始めております。法科大学院の評価については私も法
 曹養成検討会議の一員として議論に参加しておりますが,法曹関係者もやは
 り機構にやってもらいたいと考えておられるようであります。
  2点目でありますが,機構が国立大学法人の評価や第三者評価機関として
 評価を実施するということになりますと,平成12年2月の創設準備委員会
 報告に基づいて,平成12年度から試行的に実施しております大学評価,即
 ち現段階でご議論いただいている方法につきまして,現行の評価手法をでき
 るだけ生かしつつということにはなろうかと思いますが,ある程度の見直し
 を行わなければならないことになります。そこで資料11−5にありますよ
 うに,評価事業の今後のあり方を検討するために,評議員会,運営委員会,
 この大学評価委員会の委員の先生方の中から何人かの委員の方々に委員とし
 てご就任いただきまして,新たな検討会議を設置したいと考えております。
 この会議は,かなり重い会議になりますが,先般行われました評議員会でも
 検討会議の設置をお認めいただいたところでございます。本日も,かなり活
 発な御意見,色々な問題点についてのご指摘等を頂きましたが,これらを検
 討会議にお伝えいたしまして,広い立場からご意見を賜りたいと考えており
 ます。ということで2点目が検討会議の設置の件でございます。
  それから,3点目は現在行っております試行的評価の本格実施の件につい
 てでございます。先程も少し触れましたが,当初,15年から本格実施をす
 るということになっておりましたが,ご説明申し上げましたとおり,国立大
 学が16年から独立行政法人化するということで当初計画しておりました本
 格実施は行わないということ,行わずに新たな評価方法の在り方について検
 討会議を中心にご議論いただくことにしたいと考えております。
 
 この3点についてのご報告でございます。よろしくお願いいたします。

○委員長代理 問題が大きくなりましたけれども,ご質問等ありましたら,せ
 っかくの機会でございますからいろいろ御意見をいただければと思います。。
 周辺環境の変化が急速で,なかなかついていけません。どのくらいの回数な
 のですか,結論を出すまでに。

●事務局 とりあえずは今年度いっぱいに3度ほど会議ができればと思ってお
 ります。非常に重要な問題でございますので,恐縮ではございますが,来年
 に入りましても2度程会議を開かせて頂き,トータルで5回くらいと考えて
 おります。
  国立大学独立行政法人化の法律があがるのが来年の6月と予想されます
 が,そこまでには,かなりしっかりした方向性を出す必要があろうと考えて
 おります。

○委員長代理 独法化に伴う評価システムとしてはとりあえずは国立大学法人
 が対象ですか。

●事務局 そのように思います。ただ,公立大学がどうなるか今のところ判断
 できません。それによってもかなり状況が変わります。そのように全く境界
 条件が分からないまま議論しなくてはならないという大変な状況に置かれて
 おります。それから,先ほど少し話が出ましたが,高専の独立行政法人化の
 問題もあります。見えない敵と言ってはいけませんが,何かそういうものに
 相対せざるを得ないという状況でございます。

○委員長代理 一方,機関認証の方は,これは国公私を問わずというお考えで
 すか。

●事務局 そうです。これについては,国から認証された認証機関が行うとい
 うことになっておりますので,私どもの機構もどうしてもその一つにはなる
 んだろうと思っております。ただ,私立大学に対しても、私どもはこういう
 評価をやります、とはっきりお知らせする必要があり,その評価の方法を私
 立大学に検討していただいて,その評価を受けたいとおっしゃればやること
 になるのだと思っております。

○委員長代理 ありがとうございました。それにしてもかなり重い検討会議が
 走り出すという風に伺いました。
  このような状況にみなさん大変ご縁が深い世界にいらっしゃる方が多いと
 思います。色々とまた御協力をいただければと思います。
  一応,予定の議事は終わりましたが,その他どうしてもこの席で,ひとつ
 だけ皆様にご連絡しておきたいことがございます。私は教養教育を担当して
 おります。教養教育でひとつ問題が発生しております。それは何かと申しま
 すと,自己評価と最後に全ての自己評価を踏まえ,特記事項というものを書
 く欄がございます。これはある程度こういうことを書いてほしいというガイ
 ドラインはあるのですが,これに対して評価する方が所見を述べるという欄
 があります。ここで実際に私どもが対象としている100の大学で,この特
 記事項の内容がバラバラであり,全く記述のないものも相当数ある状況です。
 やむをえず評価員の方で自己判断で所見を書いていただいたところ,誠にバ
 ラエティに富んでいて。この特記事項と所見は何を意味するのかということ
 について混乱になりまして,それがやむなくこの項目についての取扱いはペ
 ンディングとさせていだたきました。この会議のあとで大学のヒアリングを
 やるのですが,そこでは,特記事項については触れないことにしました。そ
 してこの特記事項は何なのか,これに対して示すべき所見をどういう形で本
 当に書くかということを教養教育の専門委員会でもう一度検討させていただ
 いて,この席上でまたご報告したいと思っております。全学テーマは対象校
 が100ありますので,思いもかけないことが起こるということです。今ま
 での方針とは違いますのでご了承ください。

○ 確かに教養で一番問題になったのですが,もうひとつ研究連携で,それか
 ら分野別の方でも同じような問題があるということで,ヒアリングの方では
 あえて個々の大学には出さないということでペンディングになっておりま
 す。また,他の委員会で議論されているのも同じだと聞いております。

○委員長代理 そのような実際の評価の作業で変更が起こるかもしれません。
 それでは以上で本日の委員会を終わります。次回は12月17日(火)にな
 りますのでよろしくお願いいたします。 

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