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                   第17回大学評価委員会議事録


1 日 時  平成14年12月17日(火)10:30〜13:00

2 場 所  学術総合センター12階 1201,1204

3 出席者
(委員)青山(善),阿部委員長,内永,岡澤,小野田,加藤,小林,シェパード,
杉山,鈴木(清),鈴木(賢),舘,田中,徳田,外村,マルクス,山野井,
山本の各委員
(事務局)木村機構長,荒船副機構長,福島副機構長,山本管理部長,川口評
価研究部長,安間評価事業部長,?橋総務課長,岡松情報課長,青島
企画主幹,加藤企画主幹,神田評価第1課長,中野評価第2課長,徳
田評価第3課長  他

4 前回の議事録の確認
   前回の議事録を確定版として配付した。

5 議 題
(1)	平成14年度着手分の大学評価の内容・方法等について
(2)	平成13年度着手分の評価結果の審議方法について
(3)	平成13年度着手の評価結果に対する意見申立ての取扱いについて

6 議 事 (○:委員,●:事務局)

○委員長
それでは第17回大学評価委員会を開催します。お手元に大きな配付資料
の束がありますが,いずれはモニターをおいて,それをご覧になるというこ
とも考えております。将来的にはモニターでやる方向を見当しているという
こともご承知おき願いたいと思います。また,場所の問題もあります。次回
は学士会館を予定しているようでありますが,対処できる設備がございませ
んので,しばらくはこのような資料を配付する形になると思います。
まず,前回ご審議いただいた大学評価実施大綱(案)及び自己評価実施要
項(案),また手引書(案)を含めた形で事務局より説明願います。

●事務局 <資料説明>
それでは資料2から8―8までご説明いたします。まずご説明の前にご確
認申し上げたいのですが,大綱及び自己評価実施要項は前回10月22日の
本委員会でお諮りしまして,ご意見,ご審議いただいものでございます。ご
決定いただいたものについて,関係機関に意見の照会を申し上げました。関
係機関からいただいた意見に加えて,各専門委員会でもご意見が出され,そ
の中で14年度の大綱,自己評価実施要項に活かすべき内容を盛り込んだも
のが,お手元にお配りしております大綱及び自己評価実施要項です。
資料2をご覧下さい。さきほどご説明しました通り,前回ご審議いただき,
ご決定いただきました大綱及び実施要項について,関係機関に照会いたしま
した結果でございます。表紙にございますとおり,17団体に対して照会さ
せていただきました。その結果,意見等が出ましたのが,7団体(個人)か
らでございます。それぞれ意見を1ページから3ページに整理してございま
す。一団体から複数の意見が出たときには,それぞれ一つずつ分けて記載し
てございます。また,評議員の方からもご意見をいただいております。例え
ば「この他のテーマ,評価項目に関すること」として,評議員から4件ご意
見をいただいておりますが,これは同一委員からのものでございまして,4
名ということではございません。ご意見をそれぞれ整理したものがこの資料
です。いただいたご意見の総数は,全部で24でございます。内訳ですが,
まず1番目として「平成14年度に着手する大学評価の内容・方法について」
に関するご意見は,4件いただいております。2ページ目,3ページめにつ
いては,今回の14年度着手分の大綱,要項に限らず,評価全般に対するご
意見としていただいておりますので,別途整理させていただいております。
1ページ目でございますが,平成14年度の大綱及び実施要項について,具
体的な記述の変更を求めるご意見といったものはございません。一般的なご
希望やご要望といったものが示されております。簡単にご紹介いたしますと,
公立大学協会からは,画一的な記述にならないように希望するとのご意見を
いただいておりますし,大学基準協会からは,今回のテーマに関して,評価
の組み立て方が変更されているので,その旨を詳しく説明するべきだとのご
指摘をいただいております。日本技術者教育認定機構からは,総合科学の整
理の仕方が,今後学則等に反映されることを希望したいといった,一般的な
ことに関するご意見をいただいております。このように,これら機関からい
ただいたご意見が直接,大綱や要項の記載の変更を求めるといったものはご
ざいません。
続いて,資料3−1,3−2です。大綱についての変更内容ですが,各関
係機関から直接いただいたものではなく,平成13年度着手の評価の過程で
各専門委員会から上がってきた変更点等を踏まえたものが,資料3―1の下
線部を引いてある所です。下線が引かれているところ以外は,平成13年度
着手分から14年度着手分への変更点として,前回の当委員会でもご説明し
た内容と同一でございます。下線部のまず一点目でございます。特記事項に
対する所見の取扱いの見直し,具体的には資料3−2の1ページ目に二重線
で消しています。平成13年度着手分では,平成12年度着手分からの大き
な変更点としまして,各対象機関から今後の改革課題とか将来構想等の展望
に対して,評価とは別に特記すべき事項があれば,任意に記述するものとし
て,特記事項という欄を設け,それに対して,機構が評価を踏まえた上での
所見を付すといった形で実際に作業を進めてまいりました。特記事項につい
ては各対象機関から,非常に良い試みである,良い欄であると高い評価をい
ただいたのでございますが,一方で専門委員会ベースで所見を纏めていただ
く際に,特記事項の中身がバラエティに富んでおり,内容や程度について多
様である。そこに専門委員会ごとの所見を付すというのは,客観的な観点か
らも作業量からも非常に難しいということから,特記事項については従来ど
おり各機関から任意に書いていただきますが,所見を書くということは見直
しをし,廃止させていただくということで整理させていただいております。
これは平成13年度着手の評価の過程を踏まえた取扱いでございます。大綱
に関する主な変更点の説明は以上ですが,あと25ページ以降,平成14年
度着手の対象機関が決定しておりますので,具体的な名前を一覧表にしてご
ざいます。大綱関係は以上です。
続きまして,自己評価実施要項関係です。資料4−1,4−2の全学テー
マ別評価ですが,何点か下線を引いてございます。まず1点目に自己評価は
「活動の分類単位」と「評価項目単位」の2種類を実施という形で下線が引
いてありますが,これは実質的には4−2の資料に具体的な変更をしたもの
ではございません。資料2で大学基準協会から意図を詳しく説明すべきとの
ご意見がありましたので,それを踏まえて内容を詳しく書き直したものでご
ざいます。2ページ目をご覧下さい。「補足説明事項の新設」というものが
新しい項目に加わってございます。これは平成13年度着手の全学テーマの
過程を踏まえた取扱いでございまして,それぞれ自己評価の段階において,
今後の対処やさらなる改善の余地の認められる状況などについては,従来ヒ
アリングの場で大学のそれぞれの意図や考えを確認しておりました。ただ,
全学テーマ別評価は対象機関数も多く,ヒアリング自体も限られた時間であ
るように,時間的な制約等がございますので,補足説明事項は事前にお書き
いただくということで整理させていただいております。3ページ目です。教
育評価,研究評価ともに同一でございますが,水準を分かりやすく示す記述
法の変更について,4−2の資料の39ページをご覧ください。分野別教育
評価,研究評価も同じような取扱いをしておりますが,最終的な評価結果を
分かりやすく定型的な表現として,5段階で表現しております。この5段階
の表現は,どういった基準で区分けされるのかということについては,平成
12年度に多くの対象機関からご意見をいただいております。平成13年度
着手の評価については,自己評価書が出て参りました後で,各評価チームご
とにご審査をいただき,評価チームの評価結果を調整した段階で考え方の整
理をしたのですが,本来であれば対象機関の自己評価の段階から同じような
考えでやっていただくことが透明性を高めることになりますし,評価を受け
る側とする側が一貫した考え方で自己評価を進め,整理されるということが
必要ではないかということで,このような記述の表を整理したものです。こ
の表は,左側にそれぞれ5段階の定例表現を使ってございます。右側はそれ
に対する考え方が整理されていますが,非常に漠然とした表現となっており
ます。これで深くはまるようなことは難しいかもしれません。ただ,実際は
それぞれ教育評価でも研究評価でも,大学によって観点が様々ですし,それ
らを全部包含した表現というのは難しいですので,漠然とした表現はしてお
りますが,事前に一つの考え方を示すということで,大きな改善点としてお
示ししております。全学テーマ別評価の自己評価実施要項については以上です。
続いて資料4−1から5−1の資料が分野別教育評価の自己評価実施要項
についてです。5―1の資料に下線部を二箇所引いていますが,大綱または
テーマ別評価でご説明した内容と同じでございます。まず2番目の特記事項
に対する所見の見直し,これは大綱にもありました通り,特記事項について
は任意に書いていただき,所見については廃止するものです。水準の判断方
法については,先程全学テーマでご説明したのと同じでございます。それぞ
れの大学の判断する際の参考としていただくために,考え方について一覧に
したものです。その他いくつか字句の修正等もありますが,これについては
各専門委員会でご審議いただいたもので,その専門委員会の主査の下におま
とめいただいてたものです。各対象機関に対して機構側の考え方を改めたと
か,別の作業をお願いするといったことではございませんので,特に下線は
引いておりません。お示しするのは,大きな変更点のみを申し上げておりま
す。
続いて分野別研究評価の6−1から6−4までの資料です。これも前回ご
審議いただいたものとほぼ同じでございます。変更点は分野別教育評価と同
じです。所見の取扱いの見直しと水準の判断方法の明示ということでござい
ます。最後に資料7です。総合科学は教育評価と研究評価の合冊となってお
ります。中身につきましては,分野別教育評価,分野別研究評価それぞれに
該当部分をお示ししてございます。いま簡単にご説明いたした以外は,前回
10月22日に開催した当委員会でご審議いただいた内容と同じとなってお
りますので,その旨,確認させていただきます。
続きまして資料8から8種類の資料がありますが,これは手引書でござい
ます。自己評価実施要項につきましては,各対象機関が自己評価を行う際の
参考資料ですが,資料8−1からの手引書につきましては評価をする評価担
当者,専門委員の先生方や評価員の先生方が判定する際の手引きでございま
す。それぞれ中身につきましては,自己評価実施要項に準拠した形で整理さ
れてございます。具体的な中身については,評価の手順ですとか,判定する
際の考え方の整理等が記載されたものでございまして,マニュアルといった
ものに等しいかもしれません。これから別途,専門委員会では,この手引書
の中身をブレイクダウンした,マニュアルといったものも別におまとめいた
だき,この手引書にマニュアルを加えた形で来年の各専門委員,評価員の研
修,説明会を実施する予定でございます。この手引書につきましては従来も
同じような形で作成しており,大きな内容について変更する点はございませ
ん。ただ一点,教育評価の変更点で申し上げたい所がございます。8−2の
資料をご覧下さい。48ページから訪問調査という項目がご覧頂けます。機
構で行っている評価,全学テーマ別評価,分野別教育評価,分野別研究評価
と3区分ございますが,この中の分野別教育評価に関しては実際に対象機関
に訪問して,先生方や学生に対するインタビュー,また施設・設備の実地の
調査をしている訳です。従来2泊3日で実施をお願いしておりました。しか
も2日目の夜には,訪問調査の結果を踏まえて,訪問調査段階の評価結果の
案をもう一回全部見直しをしていただくという作業をお願いしておりまし
た。訪問調査2週間前までに,自己評価の内容について書面調査段階で整理
した結果について各対象機関にお示ししていた訳です。そのお示しした評価
結果の中身について,もう一回全部見直しを2日目の夜にしてございました。
そのため今までですと夜10時,11時まで先生方にホテルの中に缶詰にな
っていただいてご検討いただき,それについて事務方が徹夜でワープロ打ち
をするという作業がありました。これについては非常に先生方にご負担をか
け,また事務方の負担もありましたので,これらを改めることとし,具体的
には52ページをご覧いただきたいのですが,日程を整理させていただいて
おります。従来ですと2泊3日としていたものを1泊2日とし,訪問調査案
件につきましても,それぞれ整理させていただいております。また,従来行
っておりました書面調査段階での評価結果の見直しということはせずに,訪
問調査ではこういったことが明らかになったというご紹介だけをさせていた
だき,見直しにつきましては別途,チームや専門委員会でご議論いただくと
いうことで,先生方や事務員の作業負担の軽減を図ることにしました。手引
書については以上です。
最後に今後の日程,手続きについて,ご紹介させていただきます。実施大
綱につきましては,今日ご議論いただきまして決定いただきましたものを関
係団体や評議員,運営委員,評価の先生方に改めてお送りさせていただくと
共に,機構のホームページに掲載し広く公表することを考えてございます。
また,自己評価実施要項につきましては,自己評価をする際の参考資料です
ので,対象機関にご通知申し上げ,併せて同じくホームページの方にも掲載
をさせていただきたいと思います。手引書については,ホームページに掲載
することで公表する一方,各専門委員会では今後実際の評価実施時までに手
引書を踏まえて,マニュアルの充実等を図っていただく予定です。以上です。

○委員長 
今,説明いただきました平成14年度着手分の大学評価の内容をもとに,
ご審議いただきたいと思います。何かご質問等ございませんでしょうか。
(意見なし)
特になければ原案どおりご了承いただいたものとして,当委員会終了後,
機構から各評価対象の大学等へ自己評価実施要項をご通知いただきたいと思
います。

○ ご説明いただいた資料5−1で特記事項に対して所見は付さないという説
明がありました。その理由は分かるのですが,特記事項に対する評価はどの
ようになるのでしょうか。全体の評価に対して特記事項は書いてあるだけと
なるのでしょうか。特記事項はどういった扱いになるのかよく分かりません。

● 特記事項自身は評価とは別の扱いになります。評価については,自己評価
書のなかでそれぞれ観点,要素ごとに書いていただくことになりますが,特
記事項はそれとは別に評価の枠の外で,対象機関がお持ちの将来展望等を補
足してお書きいただくものです。それに対して当初は所見を付すことにして
いました。それを改めることで委員からご指摘のとおり書きっぱなしになる
のではないかとの懸念もありましたが,これについては最終的に評価報告書
の中に原文のまま掲載させていただくことで,社会にご覧いただくという形
で批判を受けることを考えてございます。

○ 資料3−2の23ページ,24ページに報告書のイメージが載っておりま
す。テーマや分野別で少しずつ異なりますが,報告書は項目毎に評価結果を
まとめます。報告書のイメージの中で言えば4,5,6,7となります。こ
の評価は大学の目的・目標に即して行うことから,イメージ図の3ページに
あるように,大学が書いた目的・目標をそのまま載せる。これに即して評価
した結果がイメージ図の4,5,6,7ページになります。さらに,大学の
状況を示す概要がその前に付きます。特記事項が続きまして,大学の方でも
自分の大学の特徴などを表したいという多くの意見があり,平成13年度着
手では,そのようなことを大学の方でお示しいただいております。それに対
して何かコメントを付けてみようという試みをしたのですが,なかなか難し
いということです。元々評価の外の作業ですので,イメージとしては,特記
事項で大学側がさらに自分の大学の特徴等を任意に示したいのであれば書く
ということです。

○ 今のご質問に関連して,私も教養教育を担当していて,この部分の処理に
非常に困っております。教養教育の評価機関数は95大学ありますが,この
特記事項を全く書いてこない大学もあります。また,過去の事例を,自己点
検をさらに補充する形で書いてあるところもありますし,将来のことばかり
書いてある大学もあります。こうしたことに対してコメントを付ける基準と
いうのは無いわけです。評価員はたくさんおりますので,その結果としてあ
る程度,評価員の先生の一人一人の個性に応じて意見を書いていくことにな
ります。しかし,これが評価の対象外であっても,このような形でコメント
を付けると不揃いがあまりに激しくなってしまうので,大学側から出された
特記事項とそれに対する委員の意見等を全て集めて,オーバービューの中で
全体として説明を加えた方が有効ではないかということになりまして,この
ような手法を採らせていただいております。

○ 全体の総括であるオーバービューの中に,特記事項についてコメントのよ
うな形で入れる。むしろ特記事項一つ一つに対して所見は付けないが,先生
方が評価なさる際には,特記事項もある程度は頭の中に入ってくると解釈し
てよろしいでしょうか。

○委員長 
そのようです。他にありませんでしょうか。

○ 平成14度着手大学評価実施大綱(案)について各機関からご意見をいた
だいている中で,自己評価作業の負担軽減ということがあります。私共が見
ただけでもかなりのテキスト量になると思いますし,データ5年間などとあ
りますが,今まで平成12年度,13年度等を含めて作業の軽減などについ
て何か行われてきているのでしょうか。

●事務局 <資料説明>
はい。確かに事務作業や自己評価される側もそうなのですが,非常に事務
量が多いというご指摘をいただいております。その背景の一つには,やはり
新しい試みであるということから,対象機関の方でも作業に慣れていらっし
ゃらないということがあろうかと思います。事実,平成12年度着手のとき
には,かなり対象機関から作業負担についてご意見がありました。ただ平成
13年度の自己評価が終わった段階では,確かに幾つかご意見もございまし
たが,総数はかなり減ってきており,むしろこうしたことをすることにより
自分の組織を見直すことができて良かった,といったご意見が増えてきた点
は確認できます。一方で,具体的な評価の作業の軽減について,従来は自己
評価書を書く際に,こちらで示す様式に漠然とした所があり,各対象機関が
記述の仕方にご苦労され負担がかかったということで,今回の自己評価実施
要項では,目的と目標の対応関係をはっきりとさせ,さらに様式の中で書き
方を整理しまして,書く際に各対象機関がご苦労されないように,様式に沿
って書いていけば必要な事項が埋まっていくという形にしました。各対象機
関の方で書く前の段階でご苦労されることがないようにしていますので,そ
うした面でもいろいろ負担軽減が図られているのではないかと思います。た
だ,そうは言いましても,この作業自体が数字的なもので評価するものでは
なく,また自己評価も記述で書くということもありますので,その辺りはあ
る程度の作業をお願いをしなくてはならないということはあると思います。

○ 確認ですが,評価の水準というものがよく分からなくて,今回考え方を整
理していただいているとのことですが,資料4−2の39ページに,一番上
にある十分な貢献していると判断されるものは非常に良いということです。
2番目のおおむね貢献という考え方を見ますと,目的及び目標の達成におお
むね貢献していると判断されるというのは特に読んでいて問題はないのです
が,目的及び目標の達成に貢献しているということは,自ら述べた目的と目
標に達したと思えばよいのでしょうか。達した場合は2番目,すごく達した
ら1番目。3番目は一部には問題あるけれどもすごくがんばっている,言っ
たことは全部やっているわけではないが,特に大きな問題はない。その次は,
言ったことはやっていない,かなり大きな問題はあるが他にもよい所がある。
一番下が全然やっていない,というふうに考えればよいでしょうか。普通は
3番目がやったということになるのですが。これだとやっていなくても3番
が付きます。普通は3番がそこそこやってという形で,目的を達成したとい
う基準が2番目,3番目に来るはずなので,少し奇異な感じがしました。こ
れではやらないのが前提の評価のように見えます。

● 水準について議論がありましたが,大学の評価でございますので,組織や
教育活動についてもそうですが,完璧な組織,完璧な教育内容というのは,
なかなかあり得ないだろうと思われます。どのような組織であっても,どの
ような教育内容であっても,必ずさらに改善の余地はあり,さらに進歩して
いく余地というのはあります。そういった面で,考え方の中心が目的が全部
達成されている,パーフェクトであるというのが普通のことではなく,ある
程度目的や目標が達成されていても,さらに考え方からすると改善の余地が
あり,進歩の余地があるというのが避けられないというのが教育・研究組織
の在り方だろうということから,このような水準の枠組みになったと理解し
ていただければと思います。

○ そのように決めたといえばそうですが,普通は自分が言ったことをやるの
が当たり前であるはずです。ここは改善点で次へのステップであり,全部は
できないがここまではやりますと言って,やったかやらないかという方が分
かりやすいのではないでしょうか。やらなくても3番になるというのは,そ
れは決め方の問題ですが,少し変だと思います。

○ 目標とか目的とか中長期的なイメージを持っているものと,評価というも
のとが混乱している所があったと思われます,単年度評価であれば,その一
年間の単年度のパフォーマンスを評価するということだと思います。先程完
璧でないとありましたが,あらゆる物事は完璧ではない訳で,初年度目はこ
こまでやりましょうとか,2年目はここまでやりましょうとか,それは長期
の目標に対してやっていくと思うのですが。

● 大綱の資料3−2の4ページをご覧下さい。この評価で特に評価の対象と
なるのは,大学等の現在の活動状況について行っていることになります。

○ それは単年度評価ということでしょうか。

● 当該年度の状況についてですが,ただ,その際にこれまでの状況の分析を
通じて行います。過去5年間の状況を踏まえた上で,現在の状況がどうなっ
ているかということが,評価の基本的な枠組みとなっております。現在の状
況がどうなっているかということを見るわけですが,過去5年間の状況を踏
まえた上で確かにそうなっているか,過去5年間を根拠として踏まえた上で
の評価となっております。

○ 今年,教育評価を担当しまして,考え方が示されていなかったので,非常
にやりくにかったのですが,このように考え方を示されれば今後はやりやす
いと思います。一度こういうことを決めてしまえば,これでいいことになり
まして,非常に良いと思います。

○ 考え方を見ますと,4番目がやったことがあるということを言っていると
いうようなことだと思いますが。

○委員長 そうですね。考え方は水準を分かりやすく示す記述として5段階あ
ります。この考え方について,もし今ここを直せばというところがあればお
っしゃってください。

○ 私はどちらかというと,悪い方が3つ下に並んでいますがそうではなく,
真ん中の上から3番目が言ったことはおおむねやったと,その上がそれより
少し上と,それから真ん中に比べて少し駄目だったというような形の方が良
いのではないかと思います。

● 考え方としましては,この5段階の3番目というものがおっしゃる所の普
通ということです。それを「相応」という表現にしています。従来ですと,
ここを「かなり」と表現しておりまして,いろいろ誤解を招いてございまし
た。今回「十分」「おおむね」「相応」という形で整理し,「相応」という形
で大体平均として,「相応」の達成がされているということです。

○ 一部に問題がある,改善の余地があるなどと書かない方がいいですね。
「相応に」出来ているということについて,一部に問題があるなどと言うと,
少しひっかかるところがあります。むしろ,上の半分が優れていて,結局目標
の達成におおむね貢献している,というのが実際の場合少し上であり,真ん
中の「相応に」というのがそれなりにやったということになりますと,一部
に問題あると言わない方がいいのではないでしょうか。

● これについては一方で対象機関からいただいたご意見の中で,一部問題が
あるという表現がないとなかなか執行部に対して意見が言えないというのが
ありました。問題を機構から指摘されたので直して欲しいという形で使いた
いということで,問題があるという表現は入れておいて欲しいということで
した。

○ 実際に評価の作業をした立場から申しますと,「観点」というのはかなり
数がある訳です。例えば8項目とか9項目とかありまして,それぞれに優れ
ているとか普通である,問題があるという形にしていくわけです。これはも
う少し変えた方がいいのではないかと思われるものは,問題があるという形
で表現することになっています。つまり,一部問題があるという意味は,そ
れぞれある観点について,もう少し何かしたほうがいいのではないかという
所から,非常に問題があるという所まで,全部一つの表現で言えるようにな
っております。問題があるという表現の中でも,軽いものと重たいものがあ
るというように,評価の幅があるということです。問題があるという表現に
も何らかの改善の余地があるのかもしれませんが。

○ 自己評価書なのですが,資料8―2の43ページをご覧下さい。公表する
時には,このような形でやりましたということで判断方法のみを公表するこ
とになります。「問題点」は自己評価をする際に出してくるので,我々の方
が自己評価書を見て判断する際に,「問題点」と指摘があると非常に分かり
やすいということがございます。
 つまり対象機関が自己評価をする時には先程ご質問があったような方法でや
っていただくのですが,自己評価書は機構側で公表しません。機構側では,
自己評価書に基づいて評価した結果を公表するわけです。

○ ビジネスの世界では,定量的な目標を達したときはクリアです。ただ今回
の評価は,大学の目的,特に目標に沿っています。この大学が立てた目標と
いうのは,教育という広汎な機能に対して一部でしかありません。しかし,
大学評価機構の場合は,大学の教育についてたくさんの機能を知っておくべ
きであり,だから観点が沢山ある。ただ,大学が目標に書いてある観点もた
くさんありますが,全然目標に書いてない観点もたくさんあります。だから,
大学は目標を達しているようでも,大事なことがすっぽり抜けている場合が
ある。そうすると,そこには当然問題点というものを明らかにせざるを得な
いという形になります。難しいのは,目的・目標の立て方が適切であるかと
いうのが鍵になるので,評価する方は苦労することになる。

○ 「問題点」についてですが,これは大学の評価そのものが,大学が進歩し
ていくための非常に大切なポイントなのです。ですから,大学の方が,「問
題点」がないという風に判断することは趣旨に反しており,むしろ問題がな
いと言ってきた時の方が問題です。大学とはもともと評価しにくく隠れた部
分が多いことは,大学の先生も知っている訳ですから,むしろオープンにす
ることは進歩の上で大事なことだと思います。

○ わかりました。ただ,こうしたガイドを出したときに,表に出したものと
中のものが異なるということがあっていいのかということが,まず一つあり
ます。また,その言い方を自分自身として反省する点や,もっと進歩したい
という所もある。「問題点」という言葉ですが,私共ですと,リコメンデー
ション,改善点という言葉と,悪い部分を言う言葉で「問題点」という言葉
がある。言葉を変えずに全部を「問題点」とするのはどうでしょうか。自分
達がやりたいということに対しては,あえて問題点として明示することでよ
り今後の成果を高めるという趣旨は非常に分かるのですが,自己評価と公表
する評価でやり方が違うというのは奇妙に感じます。

○ 平成13年度から14年度への変更点としては,今の様なこともありまし
て,平成13年度のときには水準を示す記述の所に,それぞれおおむね貢献
しているが改善の余地もあるというふうにしておりました。改善点を指摘す
るのと,水準がどの程度かというのは異なるものであり,二つ違うものを一
緒にして記述することで混乱がありました。改善点をどの程度指摘したら改
善の必要があるのかと,程度の問題が非常に難しいものでしたので,はっき
り分けることになった訳です。改善の必要などは記述の中に入ってきますの
で,記述のなかで示し,水準の所は純粋に貢献しているかどうかを5段階で
示すことにしました。ただそれのみでは分かりにくいので,自己評価の方で
は問題点というものを入れまして,ここで考えてもらうことにしました。「問
題点」ですが,去年は「改善点」でした。それを問題点としまして,一部に
問題がある,あるいは重要な所で問題があるというふうにして自己評価を書
いていただきます。これは「項目」の下に「要素」があり,その下に「観点」
がありますので,「観点」の所に行きますと優れているとか,改善の余地が
あるとか,問題点など出てきます。このため自己評価をする方には分かると
思います。自己評価をしやすいようにと出てきたものです。

○ 最終的に公開されるのは,水準と,それとは別に改善点というものが出て
くる。一方,自己評価の方は,両方加味した形で,自分でやりながら改善点
か問題点か判断しながらやっていくという形を想定しているということです
か。

○ そうです。その方が自己評価がしやすいのではないかと思います。対象機
関に訊いてみると,自己評価をする際に,こちらが何も示していないので非
常に苦しいと言っております。示そうとすると今のところが一番問題になり
ますので,それを複雑にするとさらに分からなくなります。このため,これ
を一つにまとめましてご理解いただいた方がよいのではないかと思います。

○ ご議論いただきましたが,これについては毎年改善していく訳ですので,
実際に専門委員会や対象機関と折衝,評価の中で問題点が起こってくればま
たご議論いただく必要があろうかと思います。当面は原案の通りご了承いた
だいたものとしてよろしいでしょうか。
(意見なし)
では,平成13年度着手の評価結果の審議方法についてご説明願います。

●事務局 <資料説明>
資料9をご覧下さい。平成13年度着手の評価結果を各専門委員会でご審
議いただいておりますが,この評価結果原案について,次回の本委員会では
ご審議いただくことになります。この審議の方法について,資料9でお諮り
するものです。
平成12年度着手の評価結果も本委員会でご審議いただきましたが,昨年
は,評価委員の先生方にいくつかのチームに分かれていただき,分科会とい
う形で各大学をご審議いただきました。ただ,先生方にご負担をかけますし,
何より専門委員会の段階では各大学の自己評価書とヒアリング,訪問調査の
結果を踏まえて評価結果原案がまとめられているという流れがございます。
一方,大学評価委員会は各専門委員会の上位に位置する委員会として,一個
一個の評価書について見ていただくというのもご負担であると思います。そ
こで,資料9のご提案をさせていただきました。
資料9の日程をご覧下さい。3時間半程度の長いご審議となりますが,各
専門委員会の主査より専門委員会毎の作業の経緯や全体の傾向,課題,特徴
等をそれぞれご説明いただきまして,その内容についてご審議いただくとい
う流れを予定しております。
1ページをご覧下さい。平成13年度着手については,全学テーマが2つ,
分野別教育,研究評価にはそれぞれ3つずつあり,全部で8つの領域がござ
います。単純にこれを割り振っても3時間位かかりますので,各主査から全
体の状況について10分程度ご説明をいただき,その後ご質問いただく。そ
して前半部のご質疑をいただき,休憩を挟み後半に入り最後に全体が終わっ
た段階で,30〜40分程度の一括したご審議をいただきたいと思います。

○委員長
昨年は個々の対象機関について行うということで大変時間がかかりますの
で,3つに分かれてやりましたが,それでも相当時間がかかりました。また,
本委員会は具体的な個々の大学等の自己評価書を読んでやっている訳ではな
いので,専門委員会でのいろいろなご議論を踏まえて評価しました。昨年は
当日に資料をいただきましたが,今回は事前に資料をお送りいただけるので
しょうか。

● はい。平成12年度着手の評価については,当日,膨大な評価結果原案を
お配りし,そこで初めて見ていただくということをしましたが,今回は遅く
とも1週間前までに各大学の評価原案をお届けしたいと思っております。

○委員長
全体として時間の問題がありますが,1週間前にお届けしますので,個々
の資料をお読みいただければと思います。

● それだけの資料を全部お持ちいただくのも大変ご負担であるかと思います
ので,こちらにご返送いただく手続きも併せてとらせていただきます。

○委員長
昨年度お代わりになられた委員もいるかと思います。何かご質問等ござい
ますでしょうか。

○ 今回初めて委員をさせていただいて,今まで書面でのみご説明をいただい
てきましたが,実際,評価結果原案の審議ということで,専門委員会でどの
ように審議されているかについてオブザーブ的に聴かせていただける機会は
あるのでしょうか。評価委員の仕事の軽減については好ましいと思いますが,
実際には前から委員をされている先生についてはご経験があるかもしれませ
んが,経験のない者としては,一度は専門委員会の中でどのように評価作業
がされているかを見せていただきたいと思います。

○委員長
ご提案をいただきました。他にご意見はございますか。
(意見なし)
よろしいでしょうか。では,次に平成13年度着手分評価結果案の意見申
立ての取扱いについて,事務局からご説明願います。

●事務局 <資料説明>
評価については,専門委員会,評価委員会の先生方のご審議をいただいて
終わりという訳ではございません。法令の規定にございますとおり,対象機
関に評価結果を一回お返しし,対象機関から意見の申立てを受け付けること
になっております。資料4―2をご覧下さい。44ページにイメージ図がご
ざいます。左側に対象機関から出された申立てがそのまま記載されます。右
側に申立てに対する対応が記載されるという形をとっております。この申立
てについては,平成12年度着手分についても行いましたが,今回,若干の
変更点がございます。平成12年度着手分については,同じような様式で照
会しましたが,その際には事実関係から正確性を欠く場合には意見の申立て
ができるなど,一定の制限を設けておりました。しかし実際には,対象機関
からは事実関係のみならず様々な評価内容についてご意見をいただいたこと
もあり,また対象機関からもこのような制限を設けずに幅広く意見申立てを
受け入れるべきとのご意見もいただきました。そこで,今回は意見の申立て
の範囲について特段の制限を設けずに広く意見をお受けする形に直してござ
います。また,2点目ですが,昨年も評価結果の意見の申立てとしてお願い
しておりましたが,対象機関によっては誤字脱字や表現が曖昧であることな
どについても意見申立てとしてご提出がございました。これらの中身につい
ても全て公表することにしておりました。それを今回は別紙様式2として別
に整理させていただき,正誤表を付けまして,この中で各対象機関にご指摘
をいただく。また,この中身については,申立てとは別の扱いとし,報告書
のなかに記載しないことさせていただきたいと思います。
3点目ですが,昨年に例がありましたが,ある先生の固有名詞が大学の申
立ての中に出まして,その先生の名を明示するようにとの具体的な意見申立
てがございました。実際にはその固有名詞については,教員Aという形で固
有名詞をはずして報告書の中に記載しました。その辺りの取扱いについて統
一すべく,3の(2)のなお書きに,個人の特定される情報に該当するもの
ついては,法令等で規定されておりますが,掲載しないということを明確に
お示ししてございます。なお,先程も申しました報告書に出さない別紙様式
2についてですが,その他という欄がございます。平成14年度から特記事
項は付さないわけですが,平成13年度については幾つかの専門委員会では
所見を付してございます。こういった所見に対してまた意見をいただいたり,
また評価結果以外についても申し出があるかと思いますので,それらについ
ては「その他」のところでご意見を頂戴し,いろいろな形で対応していきた
い,但しこれについては評価報告書には載せないといった対応をしていきた
いと思います。

○委員長 
只今ご説明のあったことについて,何かご意見等ございますでしょうか。

● 今後の扱いでございますが,先程ご案内した通り,次回の委員会で評価原
案についてご審議いただき,ご了承いただいた後に意見申立ての諸手続を進
めることにしております。資料10にございますが,具体的には1月末に各
対象機関に評価結果を通知する際に意見申立ての照会を併せて行います。

○委員長
よろしいでしょうか。特にご意見がなければ原案通りご了承いただいたも
のとさせていただきます。最後に議事日程のその他にありますが,事務局よ
り報告をお願いします。

●事務局 <資料説明>

はい。資料11と12でご説明いたします。まず資料11の大学評価の概
要,オーバービューといったものでございます。機構で行う評価は,各大学
ごとに評価結果を取りまとめまして,冊子として評価報告書集という形で整
理されますが,一般の方々になかなか内容を簡単にご理解頂くことができま
せんので,結果を概観した資料を別途作らせていただいております。平成1
4年度着手の大綱には,明確にオーバービューの作成について記載しており
ますが,オーバービューについては平成13年度着手分も作成をしたいと思
っております。具体的な方針について整理をしたのが資料11です。漠然と
した内容になっておりますが,評価の全体の内容が一般の方々にもご理解い
ただけるような資料をまとめたいと考えております。また2点目として,中
身でございますが,全体的な内容と,それから各評価区分の評価について,
評価原案の概要や課題とを取りまとめてセットしたいということです。併せ
まして,平成13年度着手の評価を実際に行うにあたって各専門委員会で具
体的なご審議を頂いた訳ですが,いろいろお感じになられたことを各専門委
員ごとにアンケートをお願いし,その結果に踏まえた事項を整理させていた
だきたいと思っております。特記事項のところでありました通り,全学テー
マ別評価については特記事項の所見を付さないことにしましたが,それに代
わり専門委員会の先生方からのご意見等については,このオーバービューの
中でも反映させていきたいという方針でおります。資料11は漠然としたも
のですが,具体的な内容については各専門委員会でご審議いただき,どうい
った事項を盛り込んでいくかということをご整理いただきまして,それを事
務的にまとめさせていただくために今後の委員会でもお諮りさせていただき
たいと思います。
続いて資料12です。平成14年度着手の評価ですが,対象機関が決定し
ました。これら対象機関に対する説明会を行いたいというものです。それぞ
れのテーマ,教育,研究評価ごとに各機関から4名以内をご参集いただき,
具体的な評価の考え方,手続き,自己評価書の書き方などについてご説明さ
せていただきたいと思います。1月の下旬に共立講堂におきまして,説明会
を開催させていただきますが,その際には,機構の教官からは担当の教官が
ご説明させていただく予定です。

○委員長
本日の議題は以上ですが,何か他にご意見があればお願いします。
(意見なし)
最後に次回の本委員会は平成15年1月28日(火)の14時から開催を
予定されておりますのでお願いします。以上で閉会します。

                                                             以 上
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